ポピーは、春から夏にかけて咲くヒラヒラ風になびく、薄紙のような花びらを持った花で品種にもよりますが、とても華やかな植物です。
切り花としては長持ちしませんが、鉢植えとか地植えに向く花と言うことです。
切り花として少しでも長持ちさせる方法に花瓶の水の量を浅めにして、毎日水を替える(ポピーの茎は空洞のため腐りやすいのです)また出来るだけ気温の低い場所に置く・・などがあります。
気持ち良さそうに花びらを風になびかせて咲いているポピーを描く・・となると何に注意してどこを頑張れば描けるのでしょうか?
花びら4枚、ヒラヒラ感を出すいのは難しそうです。でも大丈夫!!
4本の案内線にふっくら花びらを肉付けし、縁取りは鉛筆をクネクネ、アバウトに書いて仕上げます。
鉛筆&細ペン書きの場合は花びらの先の線をキッチリ引かずに、少しアバウト気味にクネクネに整えると上手くいきます。
そして絵付けする場合は直線に描かず、ゆらゆら筆を動かしながら描けば大丈夫!!極端にいえばいつもヒラヒラしている事を頭に置いて取り組む。花の特徴をしっかりイメージして、さあ~書いていきましょう。
ポピー(ひなげし)の豆知識
最近では・・ポピー・・と聞く事の方が多い花ですが、ひなげしという言い方も耳にしますし別名ひなげしは「虞美人草(ぐびじんそう)」とも呼ばれているようです。さて、どう違うのか見ていきたいと思います。
ポピーとひなげしの違い
ポピーもひなげしもどちらもケシ科の植物です。ポピーはケシ科の植物の総称なのでひなげしはポピーの中のひとつの品種と理解した方がわかり安いと思います。
品種が違うと言うことは理解しましたが、違いが少しあります。それはポピーは茎を分岐せず1本の茎に1輪の花を咲かせます。分岐せず株元から花を咲かせるため葉は株元にあります。
一方、ひなげしは茎を分岐させて花を咲かせるため、その分岐部分に葉があります。
葉っぱの付き方で分けるといいでしょう。
危険なポピー(けし)
ポピーの中には麻薬となる成分を含んだポピー(ケシ)、アツミゲシやハカマオニゲシ等があります。このポピーは日本の法律上育ててはならないもので、市場にも出回っておりません。
原産国と国花
ポピーが咲く時期は5~6月で、赤、オレンジ、ピンク、白など花色も豊富でとても華やかです。また咲き方も一重咲き、半八重咲き、八重咲き、フリンジ咲きなど、沢山の咲き方のポピーが楽しめます。原産国はトルコ、イランなどの西南アジアで特徴は高温多湿に弱く、寒さに強い花となっています。
又、フランスやポーランドの国花としても有名です。
花言葉とその由来
3月24日、お生まれの方の誕生花ポピーですが、花言葉は「いたわり」「思いやり」「慰め」などです。
茎などをカットすると出てくる白い乳液は、成分がアルカロイドで鎮痛、鎮静作用があります。
この鎮静剤から継がれてきた話に、ギリシャ神話の中に登場する悲しみで眠れない王様をポピーが導いたとされています。(このポピーの乳液が作用し、ようやく王様は眠ることが出来た・・・とか。)
この事から「いたわり」「思いやり」「慰め」の花言葉の由来が伺えますね。
【虞美人草】ひなげしの別名ですが、舞台は中国、秦末の武将・項羽(こうう)の愛人だったのが虞美人。項羽が漢の劉邦(りゅうほう)に敗れ命を断ったとき、彼女も後を追った。そこに咲いた花を虞美人草と呼びました。という話・・
夏目漱石の「虞美人草」も面白いらしいので読んでみたいと思います。
ポピー(ひなげし)を描く
花びら4枚、ヒラヒラとたおやかに風に揺れる花です。優雅にも見えますが、種類によっては儚げ(はかなげ)にも見えませんか?
さて優雅に、儚げに描けるかポイントを見つけながら描いていきましょう。
準備するもの
・紙またはスケッチブック
・鉛筆と細ペンそして消しゴミ(どんな消しゴムでもいいのですが、出来れば先が尖ったもの、私はKOKUYOのノック式で、取り替えが出来るRESAREを使っています。細かい部分が消しやすいのが一番のお勧めです、通常の消しゴムに比べ消す頻度が多い場合は手が汚れなくてとても便利です)
・パステルまたは色鉛筆
鉛筆と細ペンで描く
四角の中心(花芯となる部分)から外に向かって花びら4枚の案内線を引きます
4本の案内線にふっくら花びら肉付けし、縁取りは鉛筆をクネクネ、アバウトに細ペンで清書します(鉛筆部分は消します)
綺麗に形が整った花びらになりました。
茎、葉、横向きの花うつむいた花、全体の花を書きました。清書して鉛筆は消します。
清書して整いました
細ペンで清書したポピーに色付けをする
パステル、オレンジ系2色を用意します
薄い方のオレンジをサク~と花全体に入れます。
色入れを段階的に示しました
花芯部分をしっかり書いて仕上げました。
花全体も段階的に、薄い色入れから完成まで示しました。
完成しました
次は絵付けです。
「小さなワイングラスに絵付け」ポピーを描きました
とても使い勝手のいい小さなワイングラスです。背が低いので倒れない、ワインをいただくにもちょっとお洒落、見た目にも可愛い~と、人気の190㏄入るグラスです。
鉛筆&細ペン書きのカテゴリーでお勉強したポピーを、専用の鉛筆で直接ガラスに書きます。
鉛筆で書いた所に今度は専用の絵の具で、1回目の色を入れ(絵付け)ていきます→焼成
1回目の焼成の前のマット感から、焼成の後の透明感がわかりますか?
2回目の色付け(絵付け)は花びらのゆらゆら感を出すために、筆をクネクネ、ユラユラ(画像矢印のように・・)動かします。花の縁の細線を描いたら→焼成
金彩をして完成です。
平面に鉛筆書きを勉強し、書けるようになったらコップなどの球面にも描く事が可能・・と言うことがわかりましたよね。まずは平面に書いてしっかり勉強する事が大切ですね。
まとめ
ポピー上手に描けましたね
ちゃんと描くには、まずは鉛筆書きして花の特徴や形の把握をすることからはじめたら球面のガラスや陶磁器にも描けるようになります。まずは平面にチャレンジしましょう
□それではポピーの描き方まとめますね
四角の中心(花芯となる部分)から外に向かって花びら4枚の案内線を引きます
4本の案内線にふっくら花びら肉付けし、縁取りは鉛筆をクネクネ、アバウトに細ペンで清書します(鉛筆部分は消します)
綺麗に形が整った花びらになりました。ここに色を付けていきましょう
茎、葉、横向きの花うつむいた花、全体の花を書きました。清書して鉛筆は消します。
清書して整いました
この後花たちに色を付けていきます。繰り返し練習されることをお勧めします。
ここまでお読みいただき有難うございました。